2015年2月13日金曜日

『アメリカン・スナイパー』


マスコミ試写をいただいたので観てきた。まさにタイムリーな作品といわざるをえない。アメリカのインテリ保守層に好まれそうな、そしてイーストウッドらしいヒロイックな側面を取り入れつつも、主人公の葛藤や家族との関係を丁寧に描いている。9.11や帰還兵の苦悩の描き方など、ハリウッドらしいというか、すでにやや繰り返し描かれており、冗長な点も否定できないが、ある意味では戦争/紛争当事国の感覚なのかもしれない。それよりも、なぜ、どのようにして伝説といわれる狙撃の腕を獲得したのかという描写の乏しさが気になった。本作内では、クリス・カイルは最初から「生きる伝説」なのである。事実に基づく作品であるから、本当に天賦の才能だったのかもしれないし、映画作品に仕上げるなかで割愛された部分なのかもしれない。原作も読んでみたくなった。…と思って、Amazonを見てみたら、映画公開のタイミングにあわせて、映画と同じタイトルに改題して文庫化されるらしい。市場の力である・・・

2月21日劇場公開

公式サイト→
http://wwws.warnerbros.co.jp/americansniper/