2013年12月24日火曜日

高度化する政党のメディア戦略?

先日(12月20日)、何気なくTBS「ひるおび」を見ていたら、安倍首相が生出演していた。メディア対応があまりに上手くて、思わずTwitter連投してしまった。

@byungerさんがまとめてくれたのが、以下のNAVERまとめ。
「12/20 TBSひるおび 安倍首相ナマ出演ツイートまとめ #tbs」
http://matome.naver.jp/odai/2138751622730603701
小泉元首相のコミュニケーションが半ば本能的なものだったとしたら、安倍首相のコミュニケーションは徹底的に計算されたものだろう。実際、第1次安倍内閣や、その直前の、党内改革や2004年の埼玉8区の補選などを通じて、自民党はコミュニケーション戦略の高度化を図ってきた。自民党は、7月の参院選のネット選挙対策でも抜きん出ていたが、そこにも戦略の蓄積を見出すことができる(これらについては、拙著『ネット選挙とデジタル・デモクラシー』(NHK出版)参照のこと)。

これからは、アメリカの大統領選挙のように、政治(家)も、ますます純粋な「素材」だけではなく、ソフトとハードの技術で「武装」させていく時代になっていくのだろう。問題は、与党がこうした蓄積を形成しているのに対して、野党はその準備が出来ていないことだ。

与党が技術の蓄積を行っているのに対して、野党、とくに民主党は旧態依然とした批判とコミュニケーションを繰り返していた。攻め所だったはずの、限りなく敵失に近い特定秘密保護法成立後の状態が端的に物語っている。むろんテレビに出ることだけが全てではないが、首相は情報番組に出て、パブリック・イメージの改善に勤めているのに対して、民主党は結の党結成などのニュースに完全に埋没している。次の選挙(2015年の統一地方選、2016年の国政選挙)でまともに戦うためには、早期のパブリック・アフェアーズとコミュニケーション戦略の立て直しが必須だろう。